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2022.02.03. 新着情報
- 本プロジェクトの目標金額の半額を達成したため、日本特殊陶業様よりマッチングギフトとして150万円をご支援頂き、目標金額を達成することができました。ご支援誠にありがとうございました。
まだご購入頂けるチケットがございますので、終了まで引き続きご支援頂けますと幸いです。
目標額を超えた分についても劇場公開のための費用として活用させて頂きます。 -
ドキュメンタリー映画「木樵」とは
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寡黙に、直向きに山と生きる男たちを描く 渾身のドキュメンタリー映画
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- 悠久の時を超えて、飛騨の山に生きる木樵たちの物語。
伐って、植えて、育てる。その木を伐るのは孫の世代。
「山を護る木樵って、カッコいい」 - およそ50年間、木樵の仕事で生計を立てている高山市滝町の面家(おもや)一男さんと弟の瀧根(たきね)清司さん2人とその家族、弟子たちの日常を1年にわたり追い掛け たドキュメンタリー映画である。 伐採などの山の仕事を中心に「林業」がその土地と深く繋がっている様を描いている。宮﨑監督は「この映画は林業の現状を訴えるために撮ったのではない」と強調する。 林業の最盛期に木樵になり、状況が厳しくなるばかりの中で仕事を続ける兄弟は「経済的に苦しい時もあったかもしれない」。それでも彼らと過ごして感じたのは、「とても豊かな人生を過ごしているということ。観た人にもそれが伝われば」と願う。
- ◆ 監督・撮影:宮﨑政記
◆ プロデューサー:益田祐美子
◆ 宣伝プロデューサー:原麻里奈
◆ 配給:平成プロジェクト -
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製作の背景:監督のあいさつ
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令和のこの時代にこんな山仕事をしている人がいるんだと知ってほしい。
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- 高山市は総面積のおよそ92パーセントを森林が占め、日本一広い森林面積を有する市として知られます。森林は、木材資源の供給を始め、涵養林(雨水を吸収して水源を保ち、河川の流量を調節するための森林)として大きな役割を担っています。近年の土砂崩れなどは、森林の管理・保全が不十分なために発生するのではないかと言われています。また森林は、二酸化炭素を蓄え地球温暖化防止に大きな役割をはたしています。
木樵だった親父の背中を見て育った私は、すんなり行けばそのまま木樵になっていたと思います。
ところが、映画が好きだったものですから、高校を卒業後にある映画会社の募集広告を見て上京しました。現場での経験を重ね、テレビ番組のディレクターなどをやっていましたが、NHKのドキュメンタリー番組を最後に高山に帰ってきました。ドキュメンタリー作家として映画を作り始めた頃から、「山のドキュメンタリー映画を作るぞ」と思っていました。 -
- 撮影を始めてからびっくりしたのは、彼らがやっている方法は50〜60年前から変わっていないこと。
林業も機械化が進み、林道を作って機械を現場に入れて木を切り出すんですが、木樵のおじさんたちは道を作らない。道を作ると山が荒れるんです。山から材を出すときは、架線を引いて数百メートル上から木を吊って下まで運ぶ。「木を伐るのは誰でもできる。問題は切った木を、どうやって土場まで出すかという技術で、それを俺たちは持っている」と木樵さんたちは自慢します。この仕事に誇りを持っている。 -
- 映画に出てくるのは、5人の木樵です。兄弟の木樵に40代の弟子と20代の新人です。撮影していて、木樵さんに林業不況や人手不足の悲壮感は全然ありませんでした。それが一つの救いです。あとは弟子に託すということが、木樵さんたちの励みになっている。仕事は見て覚える盗むという世界。だから木の伐り方をいちいち教えたりしない。令和のこの時代にこんな山仕事をしている人がいるんだと知ってほしい。山を放置したままにしていると木は倒れるし、手入れをしないと山は荒れる。木樵っていうのは、自然破壊ではなくて、山を護っているんだと。でも木樵さんたちは意識してないんですよ。
この映画を観て、山について考えるということがもっと広がれば、林業自体がなんとかなっていくんじゃないかと思います。
監督 宮﨑 政記 -
クラウドファンディングを行う理由
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劇場公開の実現に力をお貸しください。
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- 戦後の日本の変化に翻弄され、機械化・IT化を模索し続ける林業界。一方で森との関わりの中で技術、心を継承している木樵たちがいる。彼らの仕事、地域に溶け込んだ暮らしを取り上げて、彼らに感じる「人間的な豊かさ」を映画にしました。
宮崎監督はこの映画のためにすでに私財を投げ打って撮影費を調達しています。それでもまだ製作費も劇場公開の費用も大幅に不足している状態です。クラウドファンディングを実施し、この映画をぜひ多くの人に見てもらうために劇場公開して、皆で山に行き植林をして環境保全に貢献したいと考えています。
頂いたご支援額のうち、返礼品のご提供費用を差し引いた収益は日本での劇場公開に活用させて頂きます。返礼品には、木樵が切り出した木の手造りの品、そして飛騨牛は絶品です。木樵ツアーは高山市や笠原木材さん等の協力を得て私が案内役を務めます。 - 益田 祐美子(ますだゆみこ)映画プロデューサー
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キャスト・スタッフ
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監督 宮﨑 政記
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- ドキュメンタリー監督・映像ディレクター
1951年生まれ。岐阜県下呂市小坂町出身。株式会社リクルート映画製作部を退社後、映画専門学校にて映画制作について学ぶ。卒業後はフリーの映像作家としてテレビ番組やドキュメンタリー映画を製作する。
テレビでは「プライム11」(NHK総合)「列島スペシャル」(NHK BS)などを手がけ、ドキュメンタリー映画では『2年あい組」/羊を飼う小学生の記録で日本動物愛護協会賞を受賞、『こどもたちの時間』/統合保育の記録や『よいお年を』/グループホームの記録ではキネ旬のベスト10入りを果たしている。
【テレビ番組】
1989年~2000年 東京都広報番組レギュラー演出
1993年 プライム11〈NHK総合〉
1998年 列島スペシャル〈NHKBS〉
2001年 課外授業ようこそ先輩〈NHK総合〉
【劇場公開ドキュメンタリー映画】
1987年 「2年あい組」/羊を飼う小学生の記録・95分(日本動物愛護協会賞)
1993年 「こどもたちの時間」/統合保育の記録・80分(キネ旬ベスト10入り)
1996年 「よいお年を」/グループホームの記録・85分(キネ旬ベスト10入り)
1998年 「青葉の頃~よいお年を2~」/85分
2016年 「ここに居るさ」/野麦で独居で生きる婆ちゃんたち -
出演者
- 面家一男/瀧根清司/澤和宏/宮本奏詩/谷倉奈智/掛川裕矢/面家美名子/面家家の皆さま/高山市滝町のみなさま
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エンディング曲:秋田出身の新進クリエイター 日景健貴
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- 音楽クリエイター / ボカロP。秋田県出身の音楽 クリエイターであり、DAWを使った作曲活動や、VOCALOIDとアカペラを融合させた「ボカペラ」の制作をはじめ、ボカロオリジナル曲を多数制作している。 2020年には「化粧品はせがわ」のCMソングとして『御身』と『カロエ』を手掛け、同年に初のオリジナルアルバム『美的情操』をApple MusicやSpotifyなどで配信リリース。その他にも、秋田県大館市の映画館御成座のイメージソングとして『常盤』が採用されている。 映画への楽曲提供はこれが初となる。
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応援者の皆様より
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朝倉美江 金城学院大学教授
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- 気候危機、格差の拡大に当面する今、縄文時代から続く木樵の生き方は、森や動物と人々が共に生き、地域の文化を創り、そこに悠久の時があることを豊かに伝えてくれる。
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伊藤栄一 森のなりわい研究所(下呂市)
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- この映画は、時間の流れの中で培われた「山村の暮らし」「森とのかかわり」が、戦後の日本の変化に翻弄されつつ、「現在」の中でも、その「心」を継承していることを語っている。映像に記憶された「山の暮らし」が、今後、どのように継承されるか、または消えていくのか。それを考えさせてくれると同時に、後世の比較検証を可能にしてくれる「記録」としても、価値のあるドキュメンタリーだと思う。
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山田貴敏 笠原木材株式会社 社長
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- 自然に逆らわず、そのままを受け入れて、自分たちができることをやる。山の人には、人が生きていく基本が身についている。そんなことを思いました。この映画に出てくる「木樵」は、そういう山の人です。
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花柳琴臣(はなやぎ ことおみ)
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- 四季ごとに表情を変えていく飛騨の山々を眺め、癒されるばかりでしたが、映画を拝見して、その山を舞台に大変なお仕事を黙々とされている姿に強く心を打たれました。
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重要無形文化財総合指定保持者 能楽師 大倉正之助
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- 木樵とは山を守る人のことでもある。
山を守るということは、海を守ることにも繋がる。
そして海を守るということは、地球環境を守ることにも繋がる。
この映画を通して、多くの若い人に伝承文化を継承することの大切さを理解してもらいたい。